DENHAM X BEN EINE
スペシャルムービー&インタビュー公開

デンハム代官山に突如現れたカラフルな"TRUTH"のウォール。先月、世界的に有名なロンドン出身のアーティスト<BEN EINE(ベン・アイン)>が来日し、彼のタイポグラフィック・スタイルを存分に発揮した、鮮やかなグラフィティアートが完成しました。

今回デンハム公式サイトでは、2日間にわたるペイント模様とBEN EINE本人へのインタビューをパッケージし、スペシャルムービーとして公開。またムービーでは収まりきらなかったインタビューの全容をこちらのNEWSページで紹介します。

世界各国の壁やシャッターにグラフィティをペイントしながら、多くのラグジュアリーブランドとのコラボレーション果たし、かつてはイギリスを代表する世界的な覆面アーティスト"Banksy(バンクシー)"とともに活動するなど、輝かしい経歴を持つBEN EINE。

アート・ファッション界から注目を集める世界的グラフィティアーティストに迫る、デンハム公式サイトのスペシャルコンテンツをぜひご覧ください。


-日本へようこそ!

BEN EINE(以下B)-ありがとう!

-今回デンハム代官山の壁に2日間ペイントしてもらいましたが、描き上げた感想は?

B:すごく嬉しい気持ちだよ。日本はまさに世界の中でお気に入りの場所で、到着してからもうずっと笑顔さ。そして素晴らしいペインティングを描けたからね、ハッピーだよ。

-ちなみに日本に訪れるのは今回で何回目ですか?

B:10回・・・もしかしたらもっとかもしれない。もう15年くらい日本に来ているよ。いつも仕事でもともとはファッションとアートが目的。今は・・・"arty-fashion"。アートとファッションが混ざった感じかな。

-まずは簡単なプロフィールから教えてください。いつごろからアーティストとして活動してますか?

B:そうだね、自分が若い頃に"SUBWAY ART"という本を見つけたんだ。その本は2人のニューヨークのフォトグラファー"Martha Cooper(マーサ・クーパー)"と"Henry Calfant(ヘンリー・シャルファン)"によるものだったんだ。 不思議なことに今僕は"Martha Cooper"と書かれたTシャツを着ている。"Martha Cooper"は神みたいな存在で、この本が僕の人生を変えた。この本によって僕はグラフィティを描くことを始めて、20年~30年もグラフィティをペイントして、その後ストリートアートにのめり込んで、15年間ストリートアートをやっているよ。

B:あと、すごく不思議な話なんだけど、今ちょうど外に立っていたら写真を撮られたんだ。そしたらその男の人が「ベン!」って声をかけてきて。その人はかつてロンドンで僕と一緒に電車をペイントしていた人で、彼には20年も会っていなかったんだ。つまりさ、僕は道に立っていて彼はここで家族とショッピングをしていたってわけで・・・まあ、そうなんだ、だからやっぱり30年~40年くらい活動しているよ。

-日本にも知り合いがたくさんいるみたいですけど、今回も色々な人に会えましたか?

B:うん、そうだね。東京と大阪にはたくさんの友達がいるし、とりわけ近しい友達もいるよ。そしてファッションやアートの仕事をしている友達もたくさんいる。そしてここにいることは知らずに偶然ばったり出会うような友達もいるよ。どこの国に行っても、バーの外で座って飲んでたり、ペインティングしてたりすると、知ってる人やこの10年~20年会っていない人とかに偶然ばったり出くわし続けることがあって。日本ではいつも知り合いに出くわすから、日本や東京がとても小さいように感じるよ。でも日本は明らかに巨大だけどね。

-これまで東京や大阪にグラフィティをペイントしているようですが、今まで日本国内でどのくらいの数ペイントしましたか?

B:日本では僕の友人である"ケン"を通じてペイントしているんだけど、僕らはずいぶん前にアートを通して知り合ったんだ。そうだね、100シャッターくらいはペイントしたと思う。東京、大阪、京都、そしてほかの町でも・・・そして3つほど大きいグラフィティをペイントしたかな。あ!もっと描いていたかも!大きいやつを5つくらい。すごくすごく大きいやつね。そして・・・20ストアぐらい描いたかな。ケンが全ての写真を持っているから紹介するよ。

-あなたはカラフルなタイポグラフィをストリートのシャッターや壁に描くことで世界的に有名ですが、そのようなスタイルになったきっかけは?

B:僕にとってグラフィティの全ては"レターフォルム"を探索することなんだ。根本的にグラフィティは文字のねじりやモーフィング、そして探索すること。そして言葉や文字をもっと面白く、違ったように、独創的にする、そしてそれらはちゃんと読むことができる。だからグラフィティは違う言語のようなものなんだ。グラフィティは最高だよ。

B:僕がグラフィティをスタートし始めたとき、僕は昔からあるタイポグラフィにいつも興味を持っていたんだ。例えば、君の後ろにあるサインを見てみてよ。誰かがそれを描いて、そしてそれが複製された。コンピューターを使わずにね。僕はハンドペイントや手描きの要素がとても好きなんだ。僕は古い印刷技術が大好きで、木版でプリントをするようなやつ、印刷すればするほどに木版が痛んでいく。その過程が印刷をユニークで唯一無二の要素にすると僕は思ってるんだ。だから僕はハンドメイドや手描きのものに魅了されるし、"Adobe"や"Illustrator"や"Photoshop"は全然リスペクトできないんだよね。僕はサインペインティングが大好きなんだ。

B:グラフィティを始めたとき、そしてストリートアートを始めたとき、何か違うことをやりたかったんだ。そして僕はタイポグラフィにばかみたいに魅せられていた。だから、かつての古いタイポグラフィにさかのぼって、僕がグラフィティで学んだ全てのことをミックスさせているんだ。まあ、こんな感じで僕は始めたってわけ。

-今回デンハム代官山の壁に"TRUTH"というワードを描いてもらいましたが、その言葉を選んだ理由は?

B:まず僕はデンハムのアティチュードや彼らが何にトライしているかを見たんだ。そして、まあ僕はその・・・ジーンズにのめり込んでるわけでもない。こんな感じの格好をしているしね。でもデンハムの人たちはデニムに対する信じられないほどの愛と情熱を持っているんだ。そして特に日本人は、自分のやることやどのようにものを作るかということに信じられないほどのプライドを持っている。日本人のディテールへの意志は世界一のように思うよ。

B:だからデンハムをあらわす言葉の1つみたいなものが"THE TRUTH IN THE DETAILS(神は細部に宿る)"だって思ったんだ。また、僕は壁のサイズやシェイプで文字を決めるところがあって。今回のデンハム代官山の壁の大きさやかたちには"TRUTH"がすごく良くフィットしたんだ。そしてブランドのフィロソフィーとも完璧に合ってるしね。

 -カラーはその時でマッチするものを選んでペインティングをしているんですか?

B:ストリートアートを始めた時に、慎重に色を選んでは色を変えて、色を変えて、色を変えて・・・ってことをしていて、5年後ぐらいになって僕は同じ色を同じフォーマットでやっていることに気付いたんだ。だから今は、自分で選んでいないたくさんの色を用意してそれらをうまく生かす、というチャレンジをすることが好きなんだ。だから僕の日本のパートナーでフォトグラファーのケンに「ケン、ペンキをいくつか用意してくれる?」って僕が言うと、彼は「どんな色が欲しい?」って聞いて、僕は「ただ色を選んできて」っていう感じ。それはチャレンジの1つでもあるんだ。

B:また、チャレンジっていうのは、"言葉"を僕がペイントしようとしている空間にどのようにフィットさせるかということ。だから今回こんな感じになったわけ。これで"言葉"がフィットするようになる。今回も"T"を大きく書いてしまったら、あと余分に1メートルくらいは必要になってしまう。だからチャレンジっていうのは"言葉"をフィットさせることと、もう1つのチャレンジは見たことのない1箱分の色をもらってこれらの色をどのようにうまく生かして、僕のペイント技術でどう面白いように見せるかということなんだ。だから今回も僕は色を選んでいないよ。ケンが選んだやつ。でも彼は色を選ぶのが上手いから問題ないよ。

-今回描いたフォントの名前は?

B:今回描いたフォントは"CAST IRON"というんだ。このフォントはもともと金属の印刷ブロックからきていて、本の見出し部分で使われるようなやつ。僕はこのフォントを見つけたとき素晴らしいと思ったんだけど、大規模な改良が必要な感じがしたんだ。僕が使ういくつかのフォントは何もないところから実際に描いたものもあるし、すでに何百年も存在したようなものもある。でも僕はそれを進化させて、発展させて、僕がいいなと思うようなものに変化させたんだ。みんながみんなこれに賛成してくれないかもしれないけどね。

-あなたのグラフィティにはなにか音楽的なアティチュードや雰囲気が感じられるんだけど、何か影響を受けた音楽が反映されてたりしますか?

B:音楽に影響を受けたとは思っていないよ。実はスタジオで作業しているときも音楽はかけないんだ。僕はどっちかっていうととても簡単に気が散ってしまうような人間なんだ。だから例えば僕が音楽を聴いていたら、踊っちゃったり、この曲かけよう次はこの曲かけようとかなってしまう、作業しなきゃいけないのにさ。だから音楽は聴かないんだ。ストリートでペインティングをしていた時はいつもヘッドホンをしていた。でも実はなにも聴いてはいないんだ。人に話しかけられたりしないようにするためにヘッドホンを付けているだけ。

B:でも音楽のムーブメントには影響を受けているよ。例えばパンクムーブメントとかヒップホップムーブメント。このカルチャーがスタートし発達させたアティチュード、その背景にある情熱とかそれらが起こしたもの。それらが僕に影響を与えていると思う。僕は言葉も歌詞も書くし、それら多くは歌からとってるものなんだ。以前ルイ・ヴィトンのためにスカーフをやったんだけど、"Great Adventure"って描かれたやつ。それは"Biggie Smalls(ノトーリアスB・I・G)"の歌からきているんだ。だからペイントをしている時にはあまり音楽を聴かないけど、音楽は僕に影響を与えている。でも、音楽の背景にあるもののほうが、今実際に聴いている音楽よりもっと僕の情熱や影響となっていると思うよ。

-あなたは世界的に有名なイギリス出身のグラフィティアーティストの1人ですが、イギリスにはもう1人"Banksy(バンクシー)"という有名なアーティストがいますよね。以前彼とも交流があったそうですが?

B:"バンクシー"って言葉は聞こえたよ(笑)うん、彼とは、どのくらいだったか・・・5年間くらいかな?一緒にペイントをしていたし、東京にバンクシーと来て一緒に制作をしたこともある。ずっと前のことで・・・2003年かな。たしか東京にバンクシーと来て、色んなところ見て回って迷子になったり、ヘアカットしたり、僕らのペイントもしたよ。そして僕らはオーストラリアにも行って、そこでもそんな感じでペイントしたりした。

B:そして彼と一緒にパレスチナに行って、ベルリンにも行って、だいぶ色んな場所に行ったね。そして"PICTURES ON WALLS(POW)"という会社に僕らはいたんだ。この会社はイギリスで一番最初にストリートアートをベースにした印刷会社みたいなところ。僕らは何百ものアーティストのプリントを生産して、僕はそこでプリンターをやっていた。うん、だから彼のことはかつてはよく知っていたね。ただもう何年も会っていないし、どんなルックスだったかも思い出せない(笑)彼の本名も知らないよ。

-また、2010年にあなたの作品が当時のアメリカ大統領にプレゼントされたことがあるという印象的なエピソードがありますが、それはどういった経緯だったんですか?

B:前に一緒に仕事した女性から電話があって、名前は"Anya Hindmarch(アニヤ・ハインドマーチ)"という人。 彼女はハンドバッグやポーチを作っているよ。そして彼女は言ったんだ「ハロー、ベン。あなたの番号を"Downing Street"に渡しても大丈夫かしら?彼らがあなたと連絡を取りたがっているのよ」と。"Downing Street"ってのはイギリスのホワイトハウスみたいなもので。だから僕は「クール!」って言ったら、5分後に"Downing Street"の誰かが電話をしてきて、「"David Cameron(デイヴィッド・キャメロン:当時のイギリス首相)"がアメリカのオバマ大統領に会うためにワシントンに行く。これは最初の公式訪問で、その際彼らはアートの交換をすることを約束したんだけど、私たちはあなたのアートにとても興味があります。何かあなたの作品をいただけませんか?」って言ったんだ。

B:僕は「イエス!」ってなって。うん、オバマはとってもクールだったよ。いや今でもオバマはクールだ。今の何かや誰かよりもずっとずっと進歩的だったよ・・・まあ、そう、だから僕はイエスと言って、キャメロン首相に"Twenty First Century City(21世紀の都市)"というペインティングをあげて、そして彼がオバマ大統領にプレゼントしたんだ。そして僕の絵は彼らがホワイトハウスに住んでいた期間、オバマ大統領のどちらかの娘さんのベッドルームにずっと飾られていたって聞いているよ。そして今は彼らが今住んでいる家の彼女のベッドルームにある、シカゴだね。うん、だから、変な話だけど、僕は現存しているアーティストでホワイトハウスに飾られた唯一のアーティストだと信じているんだ。そして僕のルックスを見てよ(笑)

-(笑)ちなみにタトゥーの数がすごいけど、それぞれのタトゥーにはどんな意味がありますか?

B:学校を出た後に仕事に就いたんだ、それは操り人形みたいな感じの仕事で、スーツ、ネクタイ、保険・・・ともかく嫌いだった。それを数年やってたんだけど、そのころ僕はいつもグラフィティをやっていたし、Tシャツのデザインもやっていて、どうにかファッションにたどり着こうとしつつアートにも近づこうとしてた感じもする。でも分かっていたこととしては自分のその仕事が嫌いだったってこと。やりたくなくてその仕事を辞めて、このスターのタトゥーを入れたんだ。そしてすぐに腕にスターのタトゥーをして。そしたら他の仕事に就く事ができなくなった、2度とね(笑)。

B:そこからは友人の職場で働いたり、バーで働いたりして、そして今の僕はアーティスト。だからタトゥーを入れた始まりは抵抗する行動だったんだけど、今は何ていうか・・・ああいう古いスーツケースって分かる?どこかを訪れる度にステッカーを貼っていって、"I've been to SEATTLE""I LOVE PARIS"とか。だからこのタトゥーはそんなスーツケースみたいな感じなんだ。ついこのあいだオーストラリアに行ったからこのカンガルーを入れたし。これは東京、これはメキシコで入れたやつ。僕は頻繁に世界中を旅していて、そしてどこかに行く度にタトゥーを入れるようにしているんだよ。

-ちなみに今回タトゥーを入れる予定は?

B:うん、入れるよ。ホテルのすぐ近くにタトゥーのお店があるんだ。だから確実にタトゥーを入れるよ。でもその場に行くまでは何を入れるかは分からない。日本語で何かを入れるかもしれないね。僕はタイポグラフィが好きだし、言葉も好きだし、僕がしている多くのタトゥーが言葉とかフレーズだったりする。だからやっぱり何か日本語をいれるかも・・・あ、君なら何を入れる?日本のものでアイコニックなやつだと・・・

-日の丸とか(笑)?

B:そうだね、もしくはニンジャとか・・・サムライとか。あ、そっかサムライが日本で忍者は中国かな?あってる?まあ何でもいいさ(笑)

-今回はデンハムというデニムブランドとのコラボレーションでしたが、今後は何かイベントの予定はありますか?

B:ロンドンに2週間戻って、その後コロンビアに壁をペイントするために行く予定で、その後またロンドンに1週間戻って、そこからラリー観戦のためにモスクワに行って、またロンドンに1週間戻って・・・ "フジロック"のために日本に戻ってくるよ!そして今度はイタリアにホテルをペイントするために行って、確実に他にも予定があるけど思い出せないな・・・クリスマスの前にはロンドンで2つの個展があるよ。そして来年にはアムステルダムで個展があって、さらに香港でも個展があって、オーストラリアでもまたあって。だから2020年くらいまでは予定が埋まっている感じなんだ。

-とても忙しそうだけど、また良いきっかけがあればデンハムと面白いコラボレーションができればいいですね。

 B:まだ全然潜在的だけど、来年一緒になにかプロジェクトをやることを今話し合っているところだと思う。みんながどのくらい興奮してくれるかというのをベースに、デニムブランドが持つ楽しさや情熱と僕がやっていることの背景にある情熱。自分がやっていることを信じて実現させたいね。デンハムと僕がやっていることのあいだには共通点がある。だから来年は確実に何か一緒にできると思っているよ。

-これからもあなたの活躍を期待しています。また日本に来て下さい。

B:確実にまた日本には戻ってくるよ!


PROFILE

  • BEN EINE / ベン・アイン
    1970年、イギリス・ロンドン生まれ。14歳の頃より路上でグラフィティを描き始め、後に"PICTURES ON WALLS(POW)"でペインターとして働きながら、"Banksy(バンクシー)"や"Antony Micallef(アンソニー・ミカレフ)"らと活動をともにし、2008年にソロのアーティストとして独立。独自のタイポフラフィック・スタイルにより、ロンドンをはじめ、世界各国の壁やシャッターにグラフィティをペイントしながら、MOCA(ロサンゼルス現代美術館)の「ART IN THE STREETS」への出展などで多くの注目を集める。近年では"Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)"や"Anya Hindmarch(アニヤ・ハインドマーチ)"をはじめ、多くのファッションブランドともコラボレーション果たし、2010年には作品をイギリスのキャメロン首相からオバマ大統領に贈ったことでも知られており、アート・ファッション界から常に注目される世界的グラフィティアーティストとして活躍し続けている

■DENHAM X BEN EINEのインタビューは、メンズ・ファッション誌
<OCEANS>のwebサイトにも掲載中。

代官山に突如現れたグラフィティを描いた男が語る「真実」とは?
https://oceans.tokyo.jp


 "WORKING CLASS HERO"
シルクスクリーンポスター販売

デンハム代官山店では、BEN EINEの作品の1つ"WORKING CLASS HERO"のタイポグラフィがプリントされたポスターを数量限定で発売。
2色展開のポスターにはそれぞれBEN EINE直筆のシリアルナンバーとサインが入っている特別仕様となっています。ぜひこの機会にご覧ください。

7色シルクスクリーンプリント
68cm×68cm
¥54,000(税込)
デンハム代官山 03-3463-2258